龍生に指示された通りついて行ってみる。

私達がいる1階から遠ざかって、今いるところは渡り廊下を歩いた向こう。

つまり別の校舎だ。


「…ねえ、どこ行くの龍生」


見慣れない場所に少し不安を覚えた。


「行ったら分かる。心配いらへん」


なんて龍生は言うけど、不安は不安。

一体この子は私をどこに連れていくつもりなのか。


「着いたで、優凛」


不意に龍生が止まる。

目の前には初めて見る教室が。ここどこ?

考え込んでると、龍生は教室の扉を3回ノック。

そして扉を開いた。


「璃輝さん、優凛連れて来ました~!」

「よし、助かったぜ龍生!」

「ちょっ!え!!?」

……私を押し出すと共に。