「なんやぁ…楽しみは最後に取っておくタイプやなかったんか、流威?」


その時、突然空気が変わった。

違う、茶髪の男が変えた。


「そん時に後悔させてやったらええやろ?“白夜の流威”に手ぇ出したこと…」


笑っていた。

目はちっとも笑っていないのに。

……こいつ、危険だ。直感的にそう感じた。

不敵な笑みは誰よりも、恐ろしい。

立場は下に見えるけど多分──こいつが一番強いはずだ。

こいつは隠してんだ。

自分が強いことを隠してる。


「フン……よく分かってんじゃねえか」

「ハハッ!当たり前や!」







「なら……任せたぞ、龍生」






龍生と呼ばれた男は、裏のある笑みを浮かべた。