リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……ふざけんな馬鹿にしやがって!」

「だから、軸がブレてるからパンチが遅れてるんだって。
そのクセ今のうちに直さないとリングの上じゃ一発KOだよ」

「知るかバーカ!クソ、当たんね……あっ!」


何度も攻撃を仕掛けていた赤髪は、その瞬間動きを止めて顔を強ばらせた。

ん?どうした?


「……何してんだ」


すると、聞き覚えのあるいい声がすぐ後ろで聞こえた。

この声……総長!?


「何やってんだ、お前ら」


するどい睨みを利かせる男が1人。

間違いない、顔はタイプなのにめっちゃ怖い総長じゃん!

その隣には銀髪ヤンキー紳士、略して銀髪紳士が。

うわ、最悪の場面で出くわしたのでは!?


「睦斗、こうなったのは全部こいつが悪い!」

「え〜、私に責任転嫁!?元はと言えばギター壊すとか言い出したあんたのせいじゃん!」

「だからって殴らなくていいだろうが、このゴリラ女!」


また言い合いになってしまったけど、総長が「はぁぁ」とため息をついたから私たちは姿勢を正した。

くそぅ、ただギターを返して欲しかっただけなのになんでこんな目に。


「お前ら……そこで正座してろ」


ギロッと睨まれて正座してろと命令された。

サルと私は怒られるよりマシだと思って2人で並んで正座した。