リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……本気で言ってんのか」


その顔は明らかに怒ってたけど、ぶっちゃけ怖くなかった。

だってもともと赤髪くん、可愛い顔してるからさ。


「いい加減にしろよこのブス!
大して可愛くもねえくせに睦斗に気に入られやがって、調子乗ってんのか!?」

「はあ?」


気に入られてる?あんたこそ何を勘違いしてるの。

私は被害者ですけど!?


「だいたい、ギターごときにムキになってんだよ。たかがギターだろ?
何が『私の宝物なのー』だよ。くっだらねえ!」


いい加減怒ってもいいかなと思った瞬間、サッと血の気が引いた。

……今なんて言った?

くだらない?

お母さんの形見が──“くだらない”?


「あんなもんに必死になるなんてバカじゃねえの?ほんとくだらねえ」


言葉の一つひとつが突き刺さってくる。


「ギター返してほしいなんていいながら結局は睦斗目当てだったんだろ。
目障りなんだよ!人の気持ちも分からねえような、雷神に媚びる女は!さっさと消えろ!」


なんだろう、こんなに言葉を“痛い”と思ったのは久しぶり。

それに、あんたの言ってることは毛ほどにも思ってない。

同時に込み上げてくる感情。

それに(ともな)い、私の体も動き出す。