リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「あ、ありがとう。漢字は心に菜の花の菜で心菜って書くよ。皆には“ココ”って呼ばれてるかな」

「ココ?じゃあ私もココって呼んでいい?」

「うんいいよ、ところで安西さんの読みは『ゆうり』でいいの?」

「うん!合ってるよ」

「あれユウリって読むんだね。名簿表にふり仮名振ってないから、ユリかユウリかどっちか分かんなかったの」

「あ、それ龍生も言ってた。
“なんで名簿表振り仮名振ってへんのー?俺の平凡な名前しか読めんかったわ!”って」

「龍生……井上君?そんなこと言ってたの?」

「うん、いきなり自虐ネタ突っ込んでくるからびっくりした。
てか見た目がチャラいから、最初ヤンキーかと思ってた」

「アハハ……私も最初はちょっと怖いって印象だったかも。
けど話してみたら優しくて面白い人だなって思った。
あれ?そう言えば優凛ちゃんは井上くんと仲良いけど中学校一緒?」

「ううん、高校で初めて会った……ハッ!」


そこでふと思った。

龍生のことヤンキーと思われてたなら、仲がいいって見られてた私もヤンキーに見えたんじゃないかと。


「もしかしてココ、私のことヤンキーと思ってた?」

「あー、ヤンキーって言うか……」


首を傾けて、私と目を合わせる。


「ごめんね、ちょっと話しかけづらい人かなって思ってた」

「やっぱり!?」


道理でクラスの人が誰も話しかけてこない訳だよ。


「でもね、今話して違うなって思ったよ。
優凛が優しくておもしろい人だって分かった!あ、呼び捨てで大丈夫?」



ショックを受ける私に感づいたのか、ココはまっすぐな目で言ってくれた。

うう、なんて素直でいい子なの!


「うん、優凛でいいよ…!」

「これからよろしくね優凛」

「うんうん、ありがとうっ!」


こうして高校に入って初めての友達ができた。

やっと普通の高校生活が始まった感じがする……!