リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

実は誰にも内緒で作っていた曲がある。

歌手になると心に決めた日から、密かに考えていた私だけの歌が。

もし歌うんだったら、今日が初のお披露目だ。


「当たり前だ。聴かせてくれ」


睦斗はさも当然のように頷いてくれる。

みんなも聞いてくれるかな。

みんなの優しさに触れ合えたから完成した曲なんだ。


「マジで?久しぶりだ優凛ちゃんが歌うの」


すると、桜汰先輩が爽やかな笑顔でバイクに股がった。


「そうか。それはみんな喜ぶ」


颯先輩も和やかに笑い、私と視線を交えた。


「よっしゃ、盛り上がる曲頼む。
俺、バラード苦手だからな!今日は泣きたくねえ」


先輩に微笑み返すと、璃輝さんがバイクに乗り込む。


「え、嘘やろ。璃輝さん泣くんですか?」

「泣くっつうか……璃輝は感受性高すぎなんだよ」


璃輝さんの後ろに乗る龍生はびっくりした様子。

そうだよね、強面の特攻隊長が涙もろいなんて、私も思わなかった。

それに説明を加える那智の後ろには――