リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「おいで優凛」


人がいることを気にも止めず泣いていた。

睦斗に手を引かれても、私は涙を流してその瞳を見続けるだけ。


「いってらっしゃい。こいつらの片付けは任せといて」


桜汰先輩は柔らかく笑って私たちを見送る。

でも、いいの?私のせいでみんな傷だらけになるくらい戦ってくれたのに。


「ほら、いいから行ってこいって!
でも早めに戻ってこいよ。怪我したところ治療しないとな!」


眉間にシワを寄せると、悠が痺れを切らして私の背を押した。

よろめきながら私は睦斗の隣へ。


「おいで、行こう。連れて行きたい場所があるから」


いつか聞いたその言葉。

記憶を遡ってたどり着いたのは――オレンジ色のあの世界。

またあの場所に連れていってくれるの?

止まらない涙を流しながら、私は大きく頷いた。