side 優凛
感覚がない。ここがどこか分からない。
「優凛……座ろうか」
西日が差す病院の外。
お父さんの声に従ってベンチに座る。
あれ、なんでこんなところにいるんだっけ。
ああ、もう何も考えたくない。
「……雷さん?優凛?」
「龍……?」
足音が近づいてきたと思ったらそれは龍ちゃんだった。
「龍……お前は達綺の方に行ってくれ」
「雷さん、あの……」
「いいから構うな。行ってくれ」
茜色の中で声が聞こえる
これ、あの日に似てる。
ああ、そう言えば――
「……もうすぐだね」
呟いて、あの時のお医者さんの言葉を思い出した。
「10月12日、午後4時57分……ご臨終です」
お母さんが亡くなった日まであと少し。
今年もあの日がやってくる。
「なっ……!」
「優凛……お前っ!?」
驚く龍ちゃんとお父さん。
「もし達綺までそうなったら――」
私は構わず言葉をつなげた。
「……なんにもなくなっちゃうね」
そんな私にお父さんは、ぎゅっと痛いくらいの力で私を抱きしめて、苦しそうに言葉をつなげた。
「っ……大丈夫、だから。お前は独りじゃないから……!」
目線の先でゆらゆら揺れる太陽は、まるで私のようだった。
感覚がない。ここがどこか分からない。
「優凛……座ろうか」
西日が差す病院の外。
お父さんの声に従ってベンチに座る。
あれ、なんでこんなところにいるんだっけ。
ああ、もう何も考えたくない。
「……雷さん?優凛?」
「龍……?」
足音が近づいてきたと思ったらそれは龍ちゃんだった。
「龍……お前は達綺の方に行ってくれ」
「雷さん、あの……」
「いいから構うな。行ってくれ」
茜色の中で声が聞こえる
これ、あの日に似てる。
ああ、そう言えば――
「……もうすぐだね」
呟いて、あの時のお医者さんの言葉を思い出した。
「10月12日、午後4時57分……ご臨終です」
お母さんが亡くなった日まであと少し。
今年もあの日がやってくる。
「なっ……!」
「優凛……お前っ!?」
驚く龍ちゃんとお父さん。
「もし達綺までそうなったら――」
私は構わず言葉をつなげた。
「……なんにもなくなっちゃうね」
そんな私にお父さんは、ぎゅっと痛いくらいの力で私を抱きしめて、苦しそうに言葉をつなげた。
「っ……大丈夫、だから。お前は独りじゃないから……!」
目線の先でゆらゆら揺れる太陽は、まるで私のようだった。



