リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

悲しみを感じたくないから他の感情で補う。

悲しみを覚えると強制でメモリーから消去する。


そんな不安定でいつ壊れてしまうか分からない状況下で、姉ちゃんは生きてきたんだ。

最低限のつながりしか必要とせず、誰にも自分をさらけ出さないで。

それを壊したのが俺。

姉ちゃんに再び、最低の記憶と感情を呼び起こしてしまった。



実は、数年前から膝に違和感があった。

しこりのようなものができていて、時々痛みもあった。

“もし自分もだったらガンだったら”──そう思うと怖くて病院を受診できなかった。

暑さで朦朧とする中痛みを我慢して、練習中に倒れた。


不安で押しつぶされそうで、ついやけになって姉ちゃんにひどいことを言ってしまった。