リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

さて、どういった答えを出せば自分が納得出来るのか。

ちゃんと考えないと。ビルを出た私は、帰途につきながらずっと考えていた。


歌手になる?

それじゃ睦斗たちと別れなくちゃならない。

絶対ヤダ。


じゃあ諦める?

それだと自分の発言にまるで責任がないみたい。

それにこの力をくれたお母さんに恩返しがてまきない。

絶対ヤダ。


どっちを取ればいいんだ?

安西優凛、大きな壁にぶち当たっております!


―♪~♪~


「むむっ!?」


そんな時着信音がして、素早くケータイを手に取った。


「あれ、睦斗」


表示名は睦斗。

迷わず操作して応答した。


「はいはい、こちら安西優凛です」

『今すぐ来い』

「はい?あの……ご用件は……」

『今すぐ雷神のアジトに来い。お前がどこにいるかなんて関係ねえ。アジトに急行しろ』


え?俺様で王様な睦斗が出た。

なんて横暴な命令!

結構離れた所にいるのに、急行しろだって!?

だいたい、今日はアジトに立ち入り禁止って言ったの睦斗じゃんか!


『……来てくれ。ここでお前のこと待ってるから』


うう、急に優しい声音にならないでください。

背筋がゾクゾクするっていうか、キュンとするって言うか。

とりあえず。


「言われなくとも!私は優しいから行ってあげますよ!」


なにやら寂しそうな睦斗を慰めに行くことにした。