「失礼します……」


学校のない土曜日。

いつもならココと遊ぶか、雷神のアジトにいくかしてるところ。

だけどココも雷神たちにも用事があるからと断られた。


「おはようユーリちゃん。久しぶり」

「おはようございます優凛さん。そこの席にどうぞ?」


ヤバイぼっちじゃん!と嘆いていたところで、渡りに舟。

清水プロダクションの人から呼び出された。

場所は様々な会社が集められた高層ビルの一角。

見晴らしの良い応接間のようなところに案内してもらった。

初めての場所にドキドキするのはいいし、黒川さんやレオンに会えるのは苦じゃない。

だけど、みんなに会いたかった。

友達や仲間と胸を張って言える人たちに今日だけは会いたかった。

だって今日は──


「わざわざすみません。どうしてもお話しておきたいことがありまして」

「ホントごめんねー。信司の長ったらしい話のために来てもらってさ」


……今日は、私の誕生日だから。