「だ、誰だテメエ!」


ビックリした悠は瞬間的に璃輝さんの隣に移った。


「なっ、デカ!?」

「優凛ちゃんの知り合い?」


璃輝さんが目を見張り、桜汰先輩は首をかしげた。


「ん……?」

「あれ……?」

「え、なんかどっかで見たことある……」


颯先輩と那智とココも彼に見覚えがあるようで──って芸能人だから分かるよね!?

バレちゃうよね!


「あ?誰だてめえ……優凛に何の用だ」


睦斗は闘争心剥き出しに──って止めろー!

相手はモデルだよ!?

傷でもこさえさせたら絶対訴えられるって!


「誰だって、ユーリちゃんに呼ばれたから来たんだけど?」

「あ?てめえなんぞを優凛が呼ぶか」

「ストップ睦斗!い、今のうちに逃げて、レオン!」


途端、半径2メートル圏内が凍りついた。

ヤバイ、口が滑りに滑った。

一大事だ。やらかした。