「アンコール!アンコール!!」
何重にも重なる賛同の声。
何度聞いてもたまらない爽快感。
嬉しいんだけど、感激してるんだけど。
「みんな、3回目ですよ!?」
マイク越しに思ってたこと爆発。
最初は1~2曲しか歌わないつもりだったんだけど、ウケがよくてコールしてくれる人がいたから歌った。
アンコールに答えたら、また求めてくれたから最後にと2曲歌った。
よし、これで満足だろう、と高をくくっていると──まさかの3回目のコール。
5曲歌っても足りないの!?
「それじゃ盛り上がってるとこ残念だけど、これで終いや!時間が迫っとるで!」
すると龍生が助け船を出してくれた。
しかし観客の生徒たちは あろうことかブーイング。
ええっ、たかが16歳の素人の歌だよ?
「今年はここまで。来年を成功させるためにも、気持ちよく終えようや。
優凛は来年も歌ってくれる!その時またみんなで聞こう!」
龍生が器用に不満を受け止め、あのスマイルで開場を魅了。
加えて、終わりを告げる皆の大歓声が上がる。
「これにて桜南高校、第68回目の文化祭は閉会!ありがとうございました~!!」
ステージの上から笑顔の皆を見て、私は深々と頭を下げた。
ありがとう。ただ一心の感謝を胸に。



