リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「…可哀想に。姉貴と違って美形だから女に目つけられたんだな。
こっち来いよ、龍綺」

「すみません……同行してもいいですか」

「もちろんだぜ弟!せっかく来てくれたんだからな」

「じゃ、弟くんはこっちが責任もって預かるから、楽しんで来てよ」


璃輝さんが手招きし、桜汰先輩が笑顔で手をフリフリするのはいいが、サルが余計なこと言わなかったかい?

気のせいかな?

気のせいじゃなかったら文句のひとつは言ってやらないと。


──ピンポンパンポーン…


口を開きかけたところで、意地悪にも校内アナウンスが響きわたった。


『えー……1年1組1番、安西優凛さん。至急放送室に来てもらえますかー?』


……私?


『例のことについて至急打合せしたいことがあるんやけど……できれば早めに来てもらえると助かります』


そしてこの抑揚、この声、龍生じゃん。

なんでこのタイミングで呼ばれなきゃならない?


『そんじゃ、よろしゅうお願いします~』


なんともお間抜けな放送が終わり、私は首をかしげた。

睦斗と校内回りたかったのに残念だなぁ。


「……行って来い。たぶん今日のことだろうから」


眉間にシワを寄せて考え込んでると、睦斗が一言。

睦斗がいうなら仕方ない。行かなければ。


「いってきます!すぐ帰ってくるね」


睦斗や雷神達、達綺とココをその場に残し、私は龍生のもとに走った。