リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-





あっという間に月日は流れ、ついに開催された桜南高校第68回目の文化祭。

様々な催し物、売店、ステージでの演出など、湧き立つ興奮の中。

2日目の今日、この私が文化祭のフィナーレを飾ります……!


「くぅっ、JKって感じ!」

「……何言ってんだお前」

「いやあ、数多の感情渦巻くこの会場の、大役を任されることになるなんて……感謝感激雨あられ!」

「脳みそ無事か?沸騰してんじゃねえの?」


悠が私のテンションの上がりようにムカつくこと言って来たけど、全然気にしなーい。

だって楽しいから気にしてるヒマもないもん。



「姉ちゃあぁーん!!!」



するとその時、どこからともなく達綺の声が聞こえた気がした。


「姉ちゃん!助けて!!」

「って、ほんとに達綺だ!」


なんと、人波を驚異的なスピードでかわし、目にも止まらぬ速さで達綺がお出ましした。

さすがバスケ部、身かわしが華麗だ!


「おっ、優凛ちゃんの弟?」


達綺ちゃんはなだれ込むように私の後ろに隠れ──というか達綺はでかいから隠れられないんだけど。


「かくまって!殺される!!」

「殺される!?何言ってんの!」


頭隠して尻隠さずの状態で、いつものクールさも忘れて震えている。

達綺は珍しく私に助けを求めてきた。

一体何事!?