「さて、あと1週間だ」


まだまだ猛暑の続く、夏休み明けの学校。


「それがどうしたの?」


私は雷神の溜まり部屋に呼ばれていた。

さすがにこんなに暑かったら、屋上には集まらないらしい。

……じゃなくて睦斗くん。

今からココと遊ぼうと思っていたのに呼び出すんではない。

JKらしく制服で遊ぼうと思っていたのに!


「ああ、やっぱりやらせるんだ、優凛ちゃんに」

「……睦斗が話してたやつか?」

「まあ、盛り上がりそうだな」

「マジでやるんすか!?」

「暑い……」

「ホンマか~楽しみやな」


なぜかウキウキしてる幹部たちに首を傾げながら、中心で話を進める睦斗を見ていた。

那智は相変わらずだるそうに暑い、とだけ呟いただけだけど。

あ、ちなみに今日はなぜか龍生もこの場にいる。


「あのー……何が1週間なのでしょーか??」

「あと1週間後、何がある?」

「え……」

「この時期にあるイベントと言えば?」


分かんないから聞いたのに、質問返しを食らった。

あのさ、前にも言ったけど私はクイズが苦手なんだって。


「……分かりません」

「正解は……文化祭だ」


え?文化祭??

そのために集まったのか。

いやいや、なんで暴走族が文化祭の為にワクワクしてるわけ?