リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「んん、ふっ……!」

「逃げんな」

「やだっ、睦斗……」


普段の俺ならこんなことしない。

無理やり唇を奪うようなこと、絶対しない。

でもこの時の俺は、不安定だった。

先の見えない不安で押しつぶされそうだった。


「んぁ……やっ…」


時折零れる甘美な声が、俺の本能を掻き立てる。

気がつけばリビングにあったソファに、優凛を押し倒していた。


どうして優凛が雨を嫌うのか。

たまに見せるあの表情は何なのか。

この時はまだ、何も分からないままだった。


「睦斗……?んっ!?」


腕を押さえつけ、首筋に舌を這わせる。

かすかな甘い匂いが鼻腔をくすぐり、さらに刺激される。


「睦、斗……やぁ、っ」


止まらない、溺れてしまう。


「ねぇ……睦斗!」


ブレーキが効かなくなる手前で、優凛がドンと俺の体を押しのけながら俺の名を呼んだ。