リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

俺はすぐにアジトを出てバイクを走らせ、那智が居そうなところを探した。

このままだと本当に那智は消えてしまう気がした。


「……優凛、今どこにいる?」


けれど結局見つからず、最終的には優凛の顔が浮かんで、どうしても会いたくなった。


『独り寂しくおうちでーす』

「あ?」

『え、なんで怒ってんの?』

「……」

『……睦斗?』


開口一番、予測もしなかった返しになぜだか心が和む。

その拍子に、本音が飛び出した。


「会いたい」

『え?』

「お前に会いたい……今すぐ会いたい」


素直な気持ちを口にすると、優凛はその凛とした声でささやく。


『いいよ、今どこ?』

「公園、前に優凛の弟と会ったところ」

『分かった、すぐ行くね』


場所を告げると快諾した優凛。

その優しさに甘えてしまう俺は、優凛がいないと何も手をつけられないとつくづく思い知らされた。