リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

──ギィィ


突然、重圧なロビーの出入り口から光が漏れる。

誰かが、入ってこようとしている。

俺はその人物の影を見た瞬間に誰であるか判断して、同時に嫌な予感がした。


「……那智?」


その名を呼んだのは桜汰。

その表情は俺と異なり、嬉々としていた。


「やーっと来たか!」

「那智さん!」

「スー……むぐ…々那智!?」


順を追って、幹部やその場にいた全員が立ち上がって歓迎した。

ロビーに足を踏み込んだのは、紛れもなく那智だった。


「夏バテ治ったか?」

「それは桜汰だろ」


なんだかんだ言って快く迎える仲間を無言でかわし、那智は俺が掛けていたソファの前で足を止めた。