リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「睦斗、結局那智の野郎、今日も来ねえの?」


不平を漏らしたのは、ロビーのソファで伸びてる桜汰。

遊撃隊長であるこいつは、同じ立場の那智を気にかけているらしい。


「親衛隊長が夏バテでダウンとか、先が思いやられるなー」

「お前だってその状況だろ」

「いやいや、ここにいるだけマシだって」


颯一が指摘すると、かすかに笑う桜汰。


「まあ確かに、那智さんがいないと揃ったって感じねえな」

「そうですねー。隊長がおらんとパッとせんわ……」


その奥で、丸テーブルに向かい合ってトランプをする悠と龍生。

龍生に関しては頭がいいから、那智に何かあったのか薄々勘づいているいるようだが、まだ核心にはたどり着いていないようだ。

それにホッとしてしまう俺は、いつまでたっても決断のできない臆病者だ。