リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「それに、そろそろお前と話したかった。
お前がいないと物足りねえよ……」


背中越しにぼそっと言った睦斗は、部屋を出て行こうとした。

って、ちょっと待て。


「私が行くよ!」

「はあ?やめとけ、優凛のことだからバイク倒して壊しそうだ」

「そんなことなっ……」


そんなことないと言いかけた直後、睦斗が扉を開ける音がした。

出て行ってしまったのだ。


「……他に、することある?」

「は?たかが微熱だ。病人扱いすんじゃねえ」

「ういっす…」


微妙な空気が流れる前に声をかけたら、怒られた。

心配したのにな。


「那智って、お姉さんいたんだね」


でも、拒むような素振りはないので、気だるそうに布団の上に座っている、那智のそばにお邪魔。


「……ああ」

「何歳違い?」

「3つ、今20歳」

「へぇーいいな、羨ましい。あんなクールビューティーなお姉さまとひとつ屋根の下で暮らしてるなんて!!」

「……落ち着けよバカ。しかも、今日はたまたま来ただけだ」

「そーですか……」


バカって……そこまで言うことないじゃん。

口をとがらせていると、那智はどこか遠くを見ながら言った。