調子に乗っていろんな曲を歌って、サビに差しかかった時だった。


―ガタッ…ガッタン!


「何の音!?」


大きな音がして、びっくりして視点を180度回転すると、設置してた机がドアから2mほどぶっ飛んでいた。

誰か来たの!?てか、どんだけの馬鹿力で開けたんだよ。

勝手に開けにくくした私も悪いけど、ドア開けた拍子に、机ぶっ飛ぶのはおかしいって!


「あ?なんだこれ……」


あたふたしていると人影が見えた。

とりあえず謝ろうと顔を合わせれば──女の子が来たのかと思った。

そのくらい端整な顔をしてたんだ。

でも違う。男子の制服着てるし、何と言ってもオーラが半端ないし。


「んなっ!?」

「あ?……お前!」


この人、雷神の総長じゃん!