ご飯食べてる最中に、イケメンが現れて運命の出会い!

とか妄想したけど、それはないみたいで。


「ごちそうさまでした!」


しっかりと手を合わせてお弁当を食べ終わった。

ぼっち飯も案外寂しくないもんだ。

さて次は……とお弁当をしまって、ギターを取り出す。


「ふふ、屋上で歌っちゃお~」


……でも待てよ?なんで屋上解放してるのに誰も来ないんだ?

今は1人だからいいけど、誰か入ってきたらどうしよう。

ギター弾きながら熱唱とか痛すぎる。


「でもここ鍵ないよね……あ!そうだ」


辺りを見回してたら、ちょうど机が見つかった。

何故屋上に机があるのか、なんて疑問はしまって置いて、ドアの前に机を設置。

もし誰か来たらどけてあげればいいし。

屋上に来た人には迷惑だけど、恥ずかしいところ見られるよりマシ。

設置完了後、桜の見える所に移動して──


「ポジションオッケー!歌うぜ!」


ギターをカッチョよくかき鳴らした。