リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

穏やかに流れる川の傍らにある、キャンプ場に移動した私たち。

既にコンロや七輪などのバーベキューセットは準備されているようだ。


「よし、こっからは任せたぞ桜汰!」


そんな中、璃輝さんがバシバシと桜汰先輩の背中を叩く。


「なんで俺なわけ?」

「料理できるのはお前しかいねえ!」


え?桜汰先輩……その身長でその美形のお顔で、料理までできるの!?

まったく、神サマはなんて理不尽なんだ!


「桜汰先輩ってお料理得意なんですか?」


食い気味で問うと、なぜか悠がドヤ顔をした。


「へっ、得意もなにも……桜汰さん家はレストラン経営してるんだぜ?」

「うええっ!?」

「しかも高級フレンチ」

「ええっ、ただのチャラ男と思ってごめんなさい桜汰先輩!」

「ハハッ、優凛ちゃんのリアクションおもしれー」


なぜか予想外って感じで驚いた様子を笑われた。

そんな変な反応したかなぁ。

まあでも、嫌な気はしないからいっか。

すると桜汰先輩はご機嫌に鼻歌を歌いながら、屋根つきの屋外調理場に足を運ぶ。


「璃輝は火おこしやって。あっちにコンロと焚き火台あるから」

「任せろ!」

「悠は、飯ごう持って璃輝んとこに行って。メシ担当ね」

「ういっす!」


テキパキと指示を出す桜汰先輩は、残ってる3人を指さして言った。


「颯と睦斗と那智。3人は悪いけど車に戻って飲み物取って来てくんね?」

「別に構わねえけど……3人もいるのか?」

「丁度クーラーボックス3つ分あんだよな。それと、まだ龍さん呼んでねえだろ?」

「ああ、そうだな。いって来よう」


そしてあっと言う間に調理場には私とココと桜汰先輩の3人だけとなった。