リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……何してんだ」


今日初めて見た顔が怒り顔なんて、と残念がりながら睦斗に駆け寄る。


「睦斗、おはよう!屋上に雷神たちいないかなー、と思って来てみたら那智がいて、話してたの!」

「……あ?」


弁解をしても睦斗は立腹したままだった。


「え……ごめん私何かした?」

「着信履歴見ろ」


そう言われスマホを取り出して確認してみると。

着信履歴が5件。いずれも睦斗。

やってしまった、マナーモードにしてたせいで気がつかなかったんだ!


「那智と2人で何してたんだよ」

「ごめんなさい!でも那智は悪くない!」


勘違いされて那智に被害が及ぶじゃないかと必死に謝った。


「当たり前だ。那智に迷惑かけんじゃねえよ」

「あれ……?」


って、那智の心配してたのか!

てっきり私が那智と話してた事にヤキモチ焼いてたのかと。

ただの自惚れじゃん、恥ずかし!


「大丈夫か、那智」

「……ああ、じゃじゃ馬の世話は疲れる」

「やっぱりな……」


冷静に話を進める彼らだが、ちょいとツッコませていただきたい。


「ちょっと、じゃじゃ馬って失礼でしょ!」


間違いを正そうとするも、半笑いで屋上から出ようとする2人。


「ええぇっ!?話ぐらい聞いてよ!!」

「うるせえ、行くぞ」

「早く来い」

「待ってー!」


扱い方は雑だけど、無視しないでちゃんと私を見てくれる睦斗と那智。

なんとも不思議な心地。

なんでこんなに心が温かいんだろう。