リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……変わってんな、お前」

「うん、よく言われる」


なんてぶつくさ考えてたら、那智が呆れた顔をした。

その発言に真顔で返したら、那智はふいっと視線を逸らした。


「はっ……」


会話終わっちゃったなと思った数秒後、なんと那智頬をゆるませて笑った。

……え、笑った?嘘でしょ!?

那智が笑ったところ、初めて見た!

その笑顔は優しくてあったかかった。

細くなった目尻と、下がった眉が可愛くて、上がった口角が無邪気でチャームング。

睦斗の必殺スマイルに見慣れていなければ、私はイチコロだった。

名づけてイチコロスマイル、だな。


「変な女……」


笑みを携えたまま、那智がぼそっと言った。

うん?変な女だと?


「面と向かって言わないで!?」

「ふはっ……」

「なんで ツボってんの!」


ツッコミを入れたその時、ギイィと金属の擦れる音がして振り返ると屋上の扉が開いていた。


「睦斗!?」


姿を見せたのは修羅のようなお顔の睦斗。

え?なんでそんな怒ってんの!?