「聞いて欲しいことがあるの」
同じく凛として澄み渡る声は、ココ。
私はなんて強運の持ち主なの!?
偶然にも今から結ばれる瞬間を目に焼きつけることができるなんて!
と、いけないとは分かりつつも現場に抜き足で近づいた。
「……なんだ?」
現場は渡り廊下近く、人目のつかない校舎裏。
私は上靴のまま直線距離を移動して、建物の影に隠れております。
渡り廊下を通りかかった人から見れば、何覗いてんだあいつ、と変人扱いされるでしょうが、関係ナッシング!
今は彼らを勝手に見守るのが先だぜ!
「……那智、私ね。あなたにずっと言いたかったことがある」
そうっと視界に入れると、ココの後ろ姿と那智を確認。
どうやら本題に突入しているらしい。
「何かある度に助けてくれて、感謝し切れないことたくさんしてもらった」
その時、気づいた。
「だから言いたいことがあるの」
那智の視線が、冷たい。不信感と軽蔑で、絶望的な眼をしてる。
「私、那智のことが……」
「言うな」
ココが伝えようとした、最も重要な言葉を止めた那智。
「え……?」
「それ以上、言うな」
彼は、痛々しいくらいの悲壮感をまとってた。
同じく凛として澄み渡る声は、ココ。
私はなんて強運の持ち主なの!?
偶然にも今から結ばれる瞬間を目に焼きつけることができるなんて!
と、いけないとは分かりつつも現場に抜き足で近づいた。
「……なんだ?」
現場は渡り廊下近く、人目のつかない校舎裏。
私は上靴のまま直線距離を移動して、建物の影に隠れております。
渡り廊下を通りかかった人から見れば、何覗いてんだあいつ、と変人扱いされるでしょうが、関係ナッシング!
今は彼らを勝手に見守るのが先だぜ!
「……那智、私ね。あなたにずっと言いたかったことがある」
そうっと視界に入れると、ココの後ろ姿と那智を確認。
どうやら本題に突入しているらしい。
「何かある度に助けてくれて、感謝し切れないことたくさんしてもらった」
その時、気づいた。
「だから言いたいことがあるの」
那智の視線が、冷たい。不信感と軽蔑で、絶望的な眼をしてる。
「私、那智のことが……」
「言うな」
ココが伝えようとした、最も重要な言葉を止めた那智。
「え……?」
「それ以上、言うな」
彼は、痛々しいくらいの悲壮感をまとってた。



