「なにあの集団……」

「怖っ……え、でもよく見たらイケメンじゃない!?」

「もしかしてなんかの撮影?あんな俳優いたっけ?」


さんさんと照らす太陽の元、ギラギラ光るカラフルヘッド。

通行人に後ろ指をさされ、時折若い女の子たちにキャアキャア言われながら、雷神幹部6名と龍生、それから私は現在駅前にいます。


「ここ、どこだ……?」


とりあえず分かったことは、見慣れない駅の名前からして、だいぶ遠くまでバイクでぶっ飛ばして来たんだなってこと。

おかげでおしりが痛いぜ。


「……ここらでいいか」


おしりをさすっていたら睦斗が立ち止まった。

そこは駅の中央ゲート真正面。

一番人目に付く位置だった。

もしや、ギター持ってここまで来た理由って。


「ここまで来たら分かるだろ?」


ふと考えついたその先で、タイミングよく睦斗が振り返った。


「まさか、歌うの?」


恐る恐る顔色をうかがうと、彼は悪魔のような笑みを浮かべた。



「ああ、その通り。
罰ゲームはストリートライブだ」