リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

side 龍生


元々、白夜に入る気なんて毛頭なかった。

治安の悪いこの地域、家庭環境が劣悪な子どもたちは山ほどいる。

それを保護して居場所を作るのが雷神なら、保護したと見せかけて利用するのが白夜やった。

弱い者をいじめて笑って金をふんだくる悪党の集まり。

腹が煮えくりかえるくらい憎い存在やった。

そんなある日──


「てめえ、何ガン垂れてんだよ!」

「こっち来いや!」


白夜の下っ端に、因縁つけられて喧嘩売られた。

丁度ええ。多すぎる輩を片すチャンスや思うて、軽い気持ちで喧嘩を買ってやった。

それが、間違いやった。


「なんだてめえ!ヒャハハ!!」


適当にぶん殴って終わりかと思うたら、どういうわけか。


「強ぇじゃねえか。こいつらもう使い物になんねえぞ。すげぇ!」


白夜のリーダーである、流威に目ぇつけられた。


「お前を白夜に入れてやる」


その日から、ちょくちょく流威は俺を誘って来た。

冗談やない。そう思っとった矢先──歌姫と呼ばれる存在が現れた。