リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「今さら弁解しようなんて気はないし、語ったところでそんなん全部綺麗事やろ?」


同意を求める龍生に、首を横に振った。

説得を続けようと身を乗り出せば、私の肩に誰かの手が触れた。


「だったら、言ってみろ」


それは睦斗だった。

俺に代われ、と眼で言っている。


「その綺麗事ってのを、話してみろよ」


肩から手を外し、私の横に並ぶ睦斗。

龍生はそんな彼を凝視し、呆れたように口を開いた。


「あんた……まさかと思うけど、優凛と同じこと思うてるんか?」

「……」

「残念やけど、俺は真っ黒や。殴られても、何されても……文句言えへん」


好きなにしろと言いたげに、睦斗に笑いかける。


「黙れ」


一方の睦斗は、光を放つ瞳で龍生を一喝した。


「いいから話せ。この後どうするかはてめえが決めるもんじゃねえ。俺が決める」


見透かされるような瞳に捕らわれれば最後、嘘が無意味な気がしてくる。

睦斗には、全てを委ねても構わない気がするんだ。

それを龍生も感じているはず。


「えらいお人好しな総長さんやなぁ……。
分かった。観念して話すわ」


龍生はうつむき加減に笑い、前を向いて語り出した。


「……俺が、白夜に入ったんは、歌姫の存在が散らつき始めた頃や」


重い口を開き、龍生はついに、真実のひもを解き始めた。