リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……那智、数をこなすよりちゃんと仕留めろ」


輝く髪の正体は……雷神副総長、“守護神”と書かれた銀糸の刺繍の颯先輩。


「キャハハハ!遅ぇおっせえ!早く逃げろ轢いちまうぞ!」


悠に限っては、逃げ惑う白夜たちをバイクで追い回していた。

背中の赤い文字、“悪鬼”はぴったりの言葉だね。


戦闘が始まってまだ5分と経ってない。

けれど、明らかにこちらが優勢。

そろそろ決着がついてしまいそうだけど何だか身体が疼く。

……そうか、これは怒りだ。

理不尽に攫われた怒りの感情。

それを覚えたところで、ようやく隣の気配に目がいく。


「あれ……睦斗!?闘わないの?」


きらびやな特攻服と、鮮やかな戦い方に魅了されていたせいかな。

並んで立ってる睦斗に気がつかなかった。


「俺はここにいる、お前もここにいろ」


腕を組んで周りの様子を淡々と観戦する。

守ってやるから。

漆黒の瞳に、そう言われた気がした。

でも──


「守られてばかりじゃ……ヤダ!」


私の性格上、大人しく守られるなんて向いてない。


「私も闘う!!」