「……ふざけんな!」


一瞬怯んだ流威だったけど、やはりリーダー。

すぐに持ち直し、恐ろしい顔で睨みつけてくる。


「救いようがねえなてめえらは。言ったろうが……」


うつむき、力なく口を開く様は何を考えているのか分からない。

ただ、笑ってた。

そして後ろ手に何かを求め、扉のドアノブを掴む。


「これで……お終いだ」


一気に扉を開いた流威。

光が飛び込んでくると共に、何重にも連なる人影が確認できた。

この全員が、白夜?

考える間もなく奴らは入ってくる。


「ヒャハハ!なんだその顔!そうだよなあ気づくはずねえもんな!
……今のうちに全員集めてたなんてよ!!」


不安になった私は龍生と目を合わせようとした。

けれど龍生は、うつむき加減に集中していた。

耳を澄ましているようだった。