リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「龍生……?」

「何してんだてめえ」

「おい、止めろ」


その場にいた3人の男たちに焦りの表情が現れ始める。

龍生の行動が予想外だったらしい。


「聞こえてんのか、その手止めろって言ってんだよ!」


声を荒げて龍生に忠告する流威。

しかし、もう意味はない。

私の身動きを封じていた枷は、龍生の手によって見事に外されたから。


「優凛……立てるか?」

「えっ……」


怒りを露わにしている流威を気にも止めず、龍生は私の手を取った。

もう片方の手はポケットにナイフ折りたたんで仕舞っている。


「龍……わっ……!」


両手で腕を引っ張り、軽々と立ち上がらせてくれる。


「……怪我はないか?」


優しくて柔らかい雰囲気はいつもの龍生で、どこか安心してる私がいた。


「悪かった。今さら謝ったって信じてくれへんのは百も承知や」

「龍生……どういうこと?」

「時間稼ぎが必要やったんや。あの人たちがここに来るまでのな……」


あの人たち?と首をかしげたその時怒りに震えていた流威がついに動き出した。