入ったのはいいけど、とりあえず見なくちゃいけないのはクラス表。

でも、混雑してて見えない!


「……失礼しまーす」


通ろうとするけど、見えないものは見えん!

平均身長並み、158㎝の私じゃジャンプしても閲覧することは不可能。

どうしようかなと思ったその時、後方から「キャー!」と幾重にも重なった大歓声が上がった。


「……えっ、何事!?」


一気に温度の上がった辺りを挙動不審に見て、背後からの黄色い声に注目した。

みんなより遅れて振り返り、背後の正体を確認しようとしたその時。


「悪い……通らせてくれ」

「へ?」


突然上から聞こえた声に、私は再び前へ視線を戻した。