陸斗に守らせてくれ、と言われてから1週間が過ぎた。

学校では相変わらず注目の的なので結構なストレス。

おまけに雨のせいか頭が痛くてめっちゃしんどい。

昼休みになっても回復しないから早退しよう。

とりあえず職員室行こうかな。


「……優凛、どうした?」

「頭痛いから早退しようと思って」


すると人気のない廊下でタイミングよく睦斗に出会った。

片手にパンと飲み物持ってるけど、購買行ったのかな。

てか、暴走族も購買で買い物するんだ……。


「体調悪い?道理で今日は大人しいと思った」

「うん、職員室行ってきます」

「……職員室?」

「え?だって早退するから先生に報告……」

「マジメかお前。勝手にサボりゃいいだろ」


睦斗は私が間違えたかの様に指摘してきた。

そうだ、睦斗は筋金入りのヤンキーだった。

もし暴走族のトップの人が、早退する為にわざわざ職員室行くなんて言ったら笑っちゃうよね。

だがしかし、私は自分で言うのもなんだが根はマジメなんだよ。