「………え?」

「俺は夢と約束した。自分が守りたい存在を守ること。
守りたい大切な存在……それが優凛だと思ってる」


それは、私がお母さんの娘だからじゃないの?




「ずっとお前を探してた」



その疑問は力強い言葉にかき消される。

それになんてまっすぐで曇りのない瞳。


「守りたい。大切にしなくちゃならない。そう思える人間を探してた」

「……」

「夢の娘だからとか、そんな単純な理由じゃない。
だって優凛のその輝きは母親以上だ。誰にも負けない」


睦斗の言ってくれる一言一言が、泣きたいくらい嬉しかった。

お母さんを想いつつ、私を見ている。

記憶の中だけの人をありのままに受け止めてる。

初めてだった。

お母さんを知りつつも、同情も憐みも卑下もない目で語ってくれる人は。