side 優凜
春のポカポカ陽気の下、桜の花びらが宙を舞っていた。
舞っていくひとひらの花弁が地面に降りる先は、正門の上。
「桜南高校……」
無意識に読み上げたその名こそ、これから3年間お世話になる高校。
私の家から、電車で20分+徒歩10分で到着するこの高校。
満員電車に揺られて通学するのはちょっと不便だけど、治安の悪い私の地域よりはマシ。
それに桜南高校を選んだのは、ここのキャッチフレーズが気に入っちゃったから──ってのもある。
『サクラが咲くころ、南風がやってくる。
それは春の嵐。
この学校であなたは何を巻き起こす?』
普通じゃない学校、自由な校風。そんな印象を受けた。
だからこの学校でなら、自分らしくいられると思うんだ。
「……よし」
私は風の吹き込む学校へと足を踏み入れた。
春のポカポカ陽気の下、桜の花びらが宙を舞っていた。
舞っていくひとひらの花弁が地面に降りる先は、正門の上。
「桜南高校……」
無意識に読み上げたその名こそ、これから3年間お世話になる高校。
私の家から、電車で20分+徒歩10分で到着するこの高校。
満員電車に揺られて通学するのはちょっと不便だけど、治安の悪い私の地域よりはマシ。
それに桜南高校を選んだのは、ここのキャッチフレーズが気に入っちゃったから──ってのもある。
『サクラが咲くころ、南風がやってくる。
それは春の嵐。
この学校であなたは何を巻き起こす?』
普通じゃない学校、自由な校風。そんな印象を受けた。
だからこの学校でなら、自分らしくいられると思うんだ。
「……よし」
私は風の吹き込む学校へと足を踏み入れた。



