リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

だけど思い出してはいけない気がしてそれ以上考えるのをやめた。


「お前が安西優凛か。雷神が大事にしてる歌姫ってやつ?
その割には護衛ついてねえじゃん。
肝心の雷神はどこにいんだよ」

「……」

「おい、聞いてんのか!?」

「キャハハ!ビビって動けないとか!?」


いやいや、高らかに笑ってるけどビビってないわ。

頭が痛いんだって。


「ならさっさとやっちゃおうよ!こんなブスが雷神に気に入られてるとか、マジ気に入らないんだけど!」


なっ!ブスだって?

聞き捨てならないな、初対面の相手に失礼すぎるでしょこの人。

まあ、確かに後ろにいる美少女のココと比べたら劣るけどさぁ。


「あの、他の生徒に迷惑なのでそこをどいてください」

「は?お前自分の立場分かってんの?」


そんなことより話しかけてきた男たちが理不尽すぎる。

迷惑なんだって、そこを通らないと生徒が教室に行けないんだよ。

見ろ、私たちの後ろに並ぶ生徒の不安そうな顔を!


「お前、雷神にもてはやされて調子乗ってんだろ。
うぜーから一発殴らせろ」


するとひとりの男が気味の悪い笑みを浮かべて拳を振りかざす。

ふう、やれやれ。こいつ喧嘩を知らないな。

自分より背の低い人間に、始めからカウンターを狙っちゃあかんよ。

だってお腹がガラ空きに──


「え……?」