「ココ……後ろに下がってて」

「う、うん……」


嫌な予感がしたのは私だけじゃないらしい。

ココは怯えた表情で後ろに下がる。


「……安西優凛は私です」

「へぇ……だってさ、見つけたよ探してるやつ!」


その人が突然大きな声を上げると、その女子の後ろから男が2人出てきた。

ガラの悪い私服の男たち。たぶんウチの生徒じゃない。

あー、嫌な予感的中したわ。

だってこの光景、見たことある───




『……安西さん、あんたが悪いんだからね』



と思った時突然、脳内に響いた女の声。

同時に刺すような鋭い頭痛がして私は顔をしかめた。

これは……誰の声?