光が差し込むほの暗いビルの中。

黒い壁に黒いカーテン。

奥の方にはソファー、その近くにはカウンターテーブルと飲み物をストックさせるためのボトル棚が。

手前にはテーブルがいくつもあって、バーみたいな造りの内装だった。


「へぇ、結構オシャレ……ひっ!?」


それから、ガンを飛ばしまくるギラギラした目がいっぱい。

人がいるなとは思ったけどその目が全部こっちに向いていてビックリした。

この人たちも雷神のメンバーってこと?


「……全員いるな。始めるか」


張り詰めた空気の中、睦斗が一言。

するとその声に従って幹部たちが移動を開始する。

え?待って、私はどこにいけばいいの!?


「……あれ、女いるくね?」

「え、誰のカノジョ?つーか今日総会だけど」

「場違いじゃん。このまま始めんの?」


ヒソヒソ聞こえる声の反応は良くない。

ほんとそれ。私はこの場に必要ないと思う。

今すぐUターンして逃げたい。うっ、逃走グセが……。