「何してんだお前……誰だよ」


襟首掴まれたまま、尋問にかけられる。


「と、通りすがりの者です……」

「……どこのチームのもんだ」


“チーム”?はて、何を指す言葉なんでしょうか。


「黙ってんじゃねえ、ガキ。答えろ」


考える間もなく、その人の手が伸びて来てマスクを外された。

あわててつけ直そうとしたけど、腕を掴まれた。


「は?お前……」


その時、初めて怒ってない顔と対面した。

え?改めて見るとなんて綺麗なお顔なの!

長いまつ毛のぱっちり二重。綺麗な瞳はキラキラしすぎて吸い込まれそう。

化粧してんの?ってくらいスベスベなお肌に、クセのないまっすぐな鼻筋。


そこら辺の女の子より綺麗な顔してんぞコラ。

とジェラシーに近い目で見つめていたら、彼は私のあごに手を添えた。

自然な動きで上を向かされ、目を合わせる形に。

って、なんじゃこのロマンチックな展開!?