「優凛が俺たちと繋がってることがバレて学校内が大混乱らしい」

「いずれバレるとは思っていたが、なぜそんな急激に広まったんだ?」

「おかしいよな。こうも噂が大きくなって混乱するなんて。
誰かが意図的に広めたのかもな」

「その可能性としては“白夜”が有力だな」


颯先輩は腕を組んで眉間にシワを寄せた。

彼にそんな顔をさせる白夜って何者だ?


「優凛に蹴られた白髪ヤロウか?そんな頭の回る奴には見えねえけどな!」

「ならあの噂が本当ってことになるな」

「あ〜、あの噂か……厄介だな」


ねえ璃輝さん、あの噂って?

ダメだ、知らないことが多すぎて全然ついていけない。


「まあ、そろそろ行こうぜ。ここで話し込んでもラチが明かねえ」


うーんと腕を組んで考えたその時、視界の隅で何かがキラッと光った。

見ると、そこに6台のバイクが停めてあることに気がついた。

太陽の輝きを受けてより一層輝くソレ。

綺麗なフォルムに色とりどりの塗装が施してある男子の憧れ。


「か、かっこいい……!」

「……優凛?」

「ねえねえ、これ誰の!?」


テンションが上がって近くにいた睦斗に勢いよく質問。