リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「え……?」

「嫌いじゃねえよ。お前の歌」


その声に、その柔らかさにびっくりした。

嬉しくて、安心して、あったかい気持ちになる。

嫌いじゃない。「好き」よりは弱いけど、認められた。

たったそれだけ、されどこんなに。

その一言だけで、心が満たされる。


言葉は力があるんだと、改めて実感した瞬間だった。


「あ……ねえ、そう言えば那智」

「……あ?」

「他の皆さんはどこ行ったの?」


少し元気づけられた私は、さっきから思ってたことを質問。

しかし那智は──


「……お前には関係ねえ」


ふいっと顔を逸らして立ちあがった。

しかし「ん?」と呟いて立ち止まったので、那智が見た方向に首をひねる。