リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……は?何が言いたい」


突き刺さるような答えに、相変わらず恐怖を感じてしまう。

それでも彼の本音を聞きたかった。


「……笑わないから、いつもどこかを見てるから、私が歌うの、嫌かな、迷惑かなって思って…それだけ」


眉をひそめて、また無言を突き通す那智。

私は構わず続けた。


「……あなたが、那智が嫌なら、私はもう歌わない」


なぜこんなことを言ったのか。

私自身でも分からない。

ただ、これ以上切ない顔をして欲しくなかった。

切ない気持ち、苦しい表情は、私の奥底に眠る、得体の知れないものを揺さぶってしまうから。


「……何言ってんだ」

「え……うん?」


首を傾げること約3秒。


「……えっと、あは、すみません。何言ってるんでしょうね私」

「てめえから聞いてきたんだろうが」

「ひっ!すみません!」


つかみかからんばかりに睨む那智。

しまった!怒らせた!?



「……別に、嫌いじゃねえ」


ところがどっこい。

放たれたのは、見当違いのフレーズだった。