リトルソング-最強総長は歌姫を独占したい-

「……知ってた。全部」


ゆっくり手を自分の頬に持っていく達綺。

頬杖をつき、うっすら笑みを浮かべる。


「し、知ってたってどゆこと?」

「ん?言葉の通り。姉ちゃんが行く高校に雷神がいることも、父さんが総長だったってことも全部」

「全部!?」


なんと!知らなかったのは私だけだと言うのか!


「それで落ち込んでたんだ。そっか、姉ちゃん知らなかったんだ」

「……すいませんね、どーしよーもなく鈍い子で!」

「別に鈍いなんて言ってねえじゃん」

「ムウゥ…」

「でも、そのことなら心配しないで大丈夫だよ。大丈夫だいじょーぶ」


まるで小さい子をあやすみたいに言葉をかけてくる達綺。

そんな子供っぽく扱うんじゃない!

まあ聞いてもらってスッキリしたからいいけど。


「じゃあ私、お風呂入ってくるから。ご飯食べててね」

「うん、作ってくれてありがと」


それにしても達綺、私の変化によく気がつくな。

あんなに敏感になったのいつからだっけ。

あー、ダメだ考えたら頭痛がする。

今日はいろいろありすぎて疲れたな。お風呂入ってさっさと寝よう。