ハンバーガーを食べた後、『これで俺たち恋人同士だな』と呟いたことをきっかけに付き合うことになった。

 しかし、和巳たち三人にはどう説明しようか悩んでいた。

 智樹のことは大好きだ。
 だけど三人のことも同じくらい大好きなのだ。

 彼らを傷つけたくなかったが、智樹が好きな自分も大切にしたかった。

 けれど、正月に自分のわがままを通してしまった。
 何度も自分の好きなように周りが動いてくれるわけがない。

 そんなことを考え悩みながら美利の三学期は進んでいく。



 女子と言うのは陰険な生き物だ。

 感情が豊かだと言う半面、反感を持つことも多い。

 智樹が最近女子に人気なのは知っていたので学校ではあまり二人の関係を知られないように極力普段通り接するようにしていた。

 仮に反感を買ったとしても本気の恋愛をしている女子は少ないはずだ。
 それはたかが知れたものだろうと思っていた。

 しかし、『女の勘』と『思春期の恋愛感情』を甘く見ていた美利はことごとくお手本のようないじめにあうことになる。