二つ目のハンバーガーにかぶりつく智樹を見てなんだか可愛らしさを感じていた。

「何?」

 その視線を感じ取ったのか智樹は美利に声をかける。

「なんでもないよ、ずいぶんと美味しそうに食べるなぁと思っただけ」

 そういう美利の声は少しだけ緊張していた。

「それだけ?」
 やけに干渉してくる智樹に緊張が増す。

「何考えてるの?」

 問いただしてくる智樹に適当な理由をつけて返そうと思ったが何も思い浮かばなかった。

 仕方なく素直に疑問をぶつける。

「最近はずいぶんと構ってくれるし、帰りに寄り道した時はおごってくれるし、どうしてかなって。思ってただけ」

「なんとなく」
 間髪入れずに返事をしてもう一口ハンバーガーを頬張る智樹。