秘書一日目の月曜の朝。
勤務時間の一時間前に出社した私は、社内の奥にある執行部フロア直通のエレベーターにドキドキしながら向かった。
すると、すでに黒スーツ姿の男性が待っていた。
高田さんだった。
『…おはようございます』
執行部の方だろうと恐る恐る挨拶すると、彼は眼鏡の奥から冷ややかな一瞥をして「おはようございます」と機械のような抑揚のない声で返した。
機嫌が悪い…?
もしかして私を不審者と見てる…!?
新しい業務に対してすでに不安で一杯だった私は、その対応でさらに怯えてしまった。
エレベーターが到着し、恐る恐る乗り合わせると、
『何階押しますか?』
『え! あ、ええと、最上階で…』
高田さんは最上階だけで他の階は押さない。
もしかして、同じフロアで務めている方だろうか、とドキドキしていると、
『あなたはもしかして、新しく配属された秘書の方ですか?』
『え、は、はい、そうです』
高田さんはじいっと眼鏡の奥から私を見つめる。
無表情のその顔からは何を思っているのか想像がつかない。
こういう人、お父様の周りにたくさんいたなぁ…。
まるでロボットみたいで、小さい時から苦手だった…。
勤務時間の一時間前に出社した私は、社内の奥にある執行部フロア直通のエレベーターにドキドキしながら向かった。
すると、すでに黒スーツ姿の男性が待っていた。
高田さんだった。
『…おはようございます』
執行部の方だろうと恐る恐る挨拶すると、彼は眼鏡の奥から冷ややかな一瞥をして「おはようございます」と機械のような抑揚のない声で返した。
機嫌が悪い…?
もしかして私を不審者と見てる…!?
新しい業務に対してすでに不安で一杯だった私は、その対応でさらに怯えてしまった。
エレベーターが到着し、恐る恐る乗り合わせると、
『何階押しますか?』
『え! あ、ええと、最上階で…』
高田さんは最上階だけで他の階は押さない。
もしかして、同じフロアで務めている方だろうか、とドキドキしていると、
『あなたはもしかして、新しく配属された秘書の方ですか?』
『え、は、はい、そうです』
高田さんはじいっと眼鏡の奥から私を見つめる。
無表情のその顔からは何を思っているのか想像がつかない。
こういう人、お父様の周りにたくさんいたなぁ…。
まるでロボットみたいで、小さい時から苦手だった…。



