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楽しい時間は瞬く間に過ぎて、あっという間に二時間ほどが経った。
お互いにすっかり打ち解けて名残惜しいくらいだったけれど、お母様が明朝から用事があるということで、お開きとなった。
「今度はゆっくりデザート女子会しましょうね」
「はい。安穏堂の抹茶パフェ、楽しみにしています!」
「私もよ!」と少女のように破顔するお母様のもとに、迎えの車が近付いてきた。
「芽衣子さん、本当に一緒に乗っていかなくて大丈夫?」
「はい、もうすぐ雅己さんが迎えに来てくれるはずなので」
「そう? じゃあお先に失礼するわね。あの子にもよろしく伝えといてね」
微笑む私に手を振って、お母様を乗せた車は去っていった。
雅己さんが迎えに行くと約束してくれた時間はあともう少しだった。
ここで立って待っていよう、と思った矢先、車が近付いてきた。
雅己さんが乗っていたのとは違う車だ。
別の車で来たのだろうか、と窺っていると、運転席から男の人が降りてきた。
ヘッドライトの逆光で影になっていて、その顔はよく分らなかった―――が、
「やぁ。俺に会うためにそんなに綺麗に着飾ってくれたなんて、嬉しいな」
雅己さんとは似ても似つかないその声には、聞き覚えがあった。
私は思わず後退りしてしまう。
北村だった。
楽しい時間は瞬く間に過ぎて、あっという間に二時間ほどが経った。
お互いにすっかり打ち解けて名残惜しいくらいだったけれど、お母様が明朝から用事があるということで、お開きとなった。
「今度はゆっくりデザート女子会しましょうね」
「はい。安穏堂の抹茶パフェ、楽しみにしています!」
「私もよ!」と少女のように破顔するお母様のもとに、迎えの車が近付いてきた。
「芽衣子さん、本当に一緒に乗っていかなくて大丈夫?」
「はい、もうすぐ雅己さんが迎えに来てくれるはずなので」
「そう? じゃあお先に失礼するわね。あの子にもよろしく伝えといてね」
微笑む私に手を振って、お母様を乗せた車は去っていった。
雅己さんが迎えに行くと約束してくれた時間はあともう少しだった。
ここで立って待っていよう、と思った矢先、車が近付いてきた。
雅己さんが乗っていたのとは違う車だ。
別の車で来たのだろうか、と窺っていると、運転席から男の人が降りてきた。
ヘッドライトの逆光で影になっていて、その顔はよく分らなかった―――が、
「やぁ。俺に会うためにそんなに綺麗に着飾ってくれたなんて、嬉しいな」
雅己さんとは似ても似つかないその声には、聞き覚えがあった。
私は思わず後退りしてしまう。
北村だった。



