ご飯だけでなく、この後も誘ってくれるなんて、圭さんも私に興味があるからに違いない。


だから私は“行きたいです”と答えようと口を開いた……はずだった。



「やっと見つけた……!迎えに来たよ!僕のフィアンセ」


「は?」



口から出てきた言葉は、準備していたのとは全く違うもの。


私達が向かい合って座っているテーブルの横に人影が落ちている。

間違いとかではなく、私たちのいるテーブルの真横でこちらを見ている男が居た。


えっと、どちら様?というか、今なんて言った?


そのキラキラした視線はなに!?



「ちょっと、あんた誰?陽菜ちゃんは今俺とデート中なんだけど」



あれ?なんか私、人気者!?


今まで私が好きになった人と両思いになれた試しがなかった。

なのに、何故か私の取り合いみたいになっているような……?


正直に言うと、ふたりともかっこいい。

デート中と言った圭さんも好みではあった。

だけど私は、今来た男に一瞬で目を奪われる。